10.27.2007

Cranes for Peace by Mariam Younes

Cranes for Peace

Mariam Younes, a student at DePaul University has launched a new project, Cranes for Peace. Please read her introduction for the project from here. I am profoundly moved by sincerity of her and her friends to face and empathize with victims of atomic bombs. How encouraging and hopeful the unaffected humanity of young generation is, given the general consensus on the legitimacy of two bombs in the Unites States.

ディポール大学の学生であるマリアム・ユーネスさんが、Cranes for Peace(平和のための鳩)というプロジェクトを始めた。ここからマリアムさん自身によるプロジェクトの説明を読むことができる。被爆者の方々に向き合い心を寄せる、彼女とその友人たちの誠実さに深く感動した。若い世代のありのままに素直な人間性は、2度の原爆投下は正当であったというアメリカでの一般的理解を思うと、なんと力強く希望をあたえてくれることだろうか。

10.04.2007

Miyazawa Kenji, The preface to "The Restaurant of Many Orders"


きっかけがあり何十年かぶりに宮沢賢治『注文の多い料理店』を手に取った。1924年に出版された賢治の児童文学短編集。本来の書名には『イーハトヴ童話』という副題がついている。宮沢賢治は小学生から中学生にかけて色々読んだけれども、格別好きな作家というわけではなかった。しかし今回あらためてその序を読んで、心にしみとおるような衝撃を覚えた。なんと美しい言葉だろうか。自然と人間のつながり、その表現に「たべもの」ということばが要になっていることにもはっとさせられる。


『注文の多い料理店』序
宮沢賢治

 わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗(らしや)や、宝石いりのきものに、かはつてゐるのをたびたび見ました。
 わたくしは、さういふきれいなたべものやきものをすきです。
 これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹(にじ)や月あかりからもらつてきたのです。
 ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかつたり、十一月の山の風のなかに、ふるへながら立つたりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。
 ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでせうし、ただそれつきりのところもあるでせうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでせうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
 けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません。

  大正十二年十二月二十日             宮沢賢治


(青空文庫より転載 http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/43735_17908.html)